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イランイランは、フィリピンやマレー、セーシェル諸島、タヒチなどの熱帯気候に生息する木。イランイランの花は特徴的な形状をしており、美しいレモン色の花びらがクルクルと巻くように垂れ咲きます。
イランイランの名前は、原産地のフィリピン地方のタガログ語「花の中の花」という意味から名づけられ、「そよ風に揺れる花々」という語源から派生したものといわれています。
センシュアルな香りは女性がもつ本来の美しさを呼び覚ます作用があり、催淫効果もあるといわれているため、インドネシアでは古くから新婚初夜のベッドにイランイランの花を撒いておくという風習があるそう。
イランイランの甘い香りが広がると瞬く間にエキゾチックな空間になり、リラックス効果や幸福感をもたらします。古くからクレオパトラもイランイランの花びらを使用していたといわれ長い歴史があり、フランスの高級ブランド「シャネル」の香水の成分にもイランイランが使われています。
イランイランの精油は一般的に「エクストラ」「1st」「2nd」「3rd」「コンプリート」の5つのグレードで分類されることが多く、それぞれ成分や香りが異なります。(※グレード毎の香りのイメージは、本記事の最後に記載)
イランイラン精油(2nd、3rd)に含まれる成分には、ホルモンバランス調整作用があるため、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を高める作用があるとされ、ホルモンバランスの乱れから生じる肌荒れや更年期障害から起こる不眠症など、女性特有の症状の緩和に効果が期待できるそう。
イランイランは鎮静作用が期待できるため、メンタルが弱くなってしまったときや幸福感を感じたいときはイランイランの香りに包まれることで気持ちが落ち着きます。不眠症に悩んでいる場合も、寝る前に芳香浴をすることで入眠しやすくなるでしょう。
香りの強いイランイラン精油は、大量に使用したり必要以上に多く使ったりすると、吐き気などの症状を起こすことがあるため、気をつけて使用しなければならない精油です。また、妊活中や生理不順などホルモンバランスの悩みには有効な反面、妊娠中の場合は堕胎などの危険性があるので、心配な場合はかかりつけ医に相談しましょう。
<各グレードの精油の特徴や香りのイメージは下記の通り>
・エクストラ:一番高級で甘く強い香り。上質な香りでフレグランスに使用される。
・1st:香りは、エクストラとあまり変わらない。エステル類が多く含まれている一方で、エクストラより比較的安価であることから人気が高い。
・2nd:エクストラ、ファーストよりも香りの質は落ちる。力強さと保留性からキャンドルやソープの原料として利用される。ミドルノート。
・3rd:一番グレードの低いイランイラン。ミドルノート。セスキテルペン炭化水素類が大半を占める。
・コンプリート:エクストラからサードまでのすべてのグレードが混ざった精油。